無茶は避けよう 1195


大学生になって、サークルに入ると、盛大に歓迎会が、開催されます。
その席で、お酒の提供がなされます。

新入生にとっては、初めてお酒を、飲むことになります。
先輩たちから、「お酒が、どれだけ飲めるか挑戦だ」と言われ、調子に乗って飲むのです。

飲む限度を過ぎると、大変危険なことになります。
酔いつぶれるくらいならいいのですが、命に関わる問題が、発生することがあります。
初めて大酒を飲む事は、無茶苦茶なことなのです。

戦国時代の剣豪に、塚原卜伝(つかはらぼくでん)という人物がいました。
卜伝に、次のようなエピソードが、残されています。

ある男が、塚原卜伝が、どれだけ勇敢な剣豪か、試してみることにしました。
そして、暴れ馬を連れてきて、卜伝に「馬の後ろを通ると、馬に蹴飛ばされる。しかし、おまえなら、馬に蹴飛ばされても、身をかわせるだろう。やってみろ」と言いました。

卜伝は、その話を聞いて、馬の後ろ側ではなく、前を通って、歩いていきました。
その男は、「臆病者め。馬に蹴飛ばされるのが怖くて、前を通ったのか」と、バカにしました。

しかし、卜伝は、平然として、「真に勇敢な武芸者は、わざわざ自分から危険に、身を置かぬものだ。馬に蹴られればケガをする。それをわかっていて、馬の後ろを通るのは、愚かな人がすることだ」と答えました。

この話は、「恐れを知らない行いをするのが、勇者ではない。真の勇者は、自分がケガするような無茶な真似は、あえてしないものだ」ということを表しています。

無茶をする人は、自分に酔っているだけなのです。
無茶をしないで生きた方が、かえって自信は、育っていきます。

無茶は、避けましょう。
無茶を上手に避けることも、勇気があることなのです。

2025年05月23日