ピンチを楽しみ、飛躍しよう 1087


プロスポーツ選手のメンタルカウンセラーの権威である、スポーツ心理学者・児玉光雄教授は、こう言っています。

「ピンチを楽しめるようになったら、一人前」

プレッシャーに弱い、プロゴルファーのメンタルカウンセラーとして、「ピンチになったら、笑顔を作り、『ピンチを見事に脱出することは、楽しい』と、心の中でつぶやいてから、スイングを開始しなさい」と、アドバイスしているそうです。

本来、ゴルフは困難を楽しむスポーツ。
「もし、ゴルフのコースにバンカーがなかったら、本当にツマラナイだろう」という言葉を聞いたことがあります。

児玉教授は、さらに「(スポーツにおいては)『成功をしている良いイメージを描ければ、必ず夢はかなう』という発想より、むしろ『悪いイメージが、浮かび上がったとき、それを打ち消そうとするのではなく、それを受け入れて楽しむ』くらいの気持ちの方が、よい結果につながる」

つまり、「最悪の事態を想像し、そんな状況なのに、余裕たっぷりで問題を解決している、自分を思い描きなさい」という事です。

ここで、イチローのエピソードを紹介します。

高校に入った当時は、ピッチャーだったイチローが、「バッターに専念するきっかけ」になったのは、「交通事故」だったのだそうです。
高校2年の春に、自転車に乗っていて、ライトバンに追突されてしまったイチロー。
この事故で一時的に、速い球を投げられなくなり、監督によって外野手に、転向させられたのです。

イチローは、「交通事故さえなければ、きっとピッチャーを目指していた」と語っていて、「打者として、プロを目指すきっかけを作ってくれたのは、この交通事故なんですね」と、事故に対して、感謝の言葉を残しています。

イチローは、「交通事故」というピンチさえも、飛躍のきっかけに、変えてしまったのです。
ピンチを楽しみ、チャンスに変え、大きく飛躍できるのです。

2023年04月14日